解離性同一性障害と歩む日常

解離性同一性障害の彼女と側で見ていた僕の日常を書いたものです。何か力になれたり病気が認知されることを願います。

成長した人格

一番最初に出た人格。
皆を困らせ皆を笑わせ皆と喧嘩して皆と泣きあった。
最初は4才だったのに今はもう16才アルバイトまでするようになった。
昔は僕が仕事から帰る度に僕の名前を呼びながら飛び付いてきていたのに年を重ねるとともにそれはもちろん手を繋ぐこともあまりしてくれなくなった。
彼女いわく「もう16才なんだよ?恥ずかしい!」と言う。
人格ではない彼女本人ですらまだまだ甘えてくるのに人格の彼女の方がすっかり大人になって全く甘えてこない。嬉しいような寂しいようなです。
そんな彼女は昔からこっちの世界に出てくる前から彼女の頭の中に存在していて頭の中からこっちの世界を見ていたと言います。
だからあれやってみたいこれやりたいという願望がたくさんありました。
それを叶えながら唯一叶えれてなかった願いが働くということ、働いて人望が欲しいという立派な夢でした。
彼女の中の人格の子達に共通してあるのは彼女の友達、彼女の世界で生きてくことではなくて、人格の子達が自分で友達を作り自分の世界を作っていくことが共通して多くある気持ちです。
16才に成長した人格の彼女は年も働ける年になったので遂にアルバイトをすることになりました。
一番最初のバイトにしてはすごく大変そうな場所にも関わらず毎日一生懸命大変だけど楽しいと言って頑張っていました。
ですが毎回うまいこと仕事の時に変われる訳もなく彼女本人で行くこともあり、しだいに彼女の方が嫌になり前みたいにうつっ気がでてきたことによって僕は強制的に辞めさせる決断をしました。
彼女本人はわかったと納得していました。
もちろん人格の彼女も納得してはいました「本人がダメになったら元も子もない」と、しかしせっかく自分が構築した人間関係に空間短い時間とは言え彼女が彼女として生きた時間ですからきっと辞めたくない気持ちもあったでしょう。
最近は甘えてこない彼女は、慰めて。と言いながら泣いていました。
人格として生きるが故の悲しい性を何度も見てきた僕ですがこの時の無力感は何とも言えません。
今また仕事を探してるので何とか人格と本人と協力して頑張って欲しいです。
ひとまずは初めてのお仕事お疲れ様。頑張ったね。